「ぁ…ハッ!アァ…ん…」
首にまわった手が精一杯俺を引き寄せる。
「みつ、ぉみ…ぃ」
まるで恋人達のような甘い空間。
だけど…俺達は…
「…ッ!元様!!」
きつく抱きしめる事は出来たって、俺の位置は貴方の兵隊にすぎない。
チームのNo.2、それ以上が望めるだろうか?
答えは…否。
「アァ!アァァアッッ!!」
普通なら有り得ないこの状況だって、元様なら有り得てしまうのが恐ろしい。
そしてまた来るのだ。
……………日常が。
「はぁ、ぁ…ぁ…ぁ…」
元様は体を震わせながら勢いよく吐精した。
俺は元様の部下で在り続けなければならない。
そう頭の中で繰り返し、己の中の熱をやり過ごす。
「み、三臣ごめん!俺のかかっちゃった」
「…いえ、構いません」
「三臣?」
お願いだから呼ばないでくれ!
「三臣苦しいよ」
「もうしばらくこのままでいさせて下さい」
この手を今離せば、押し倒してしまうのは目に見えているから。
もう少し…
せめて俺のが萎えるまで。
「…ぃーよ」
「元様」
「好きなだけ」
萎えないかもしれないけど。
貴方に捕われてしまっているから。
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