有り得ない、と思った。
ベッドヘ戻った俺の首へ、元様は片腕を巻き付けべったりとくっついて来たのだ。
「っふ、んぅ見るなよっ」
勿論、片腕はご自分のを持って。
やばい。
何のプレイだこれは。
俺の耳元で淫らな喘ぎが聞こえる。
見えないけど聞こえる。
喘ぎ、濡れた摩擦音。
それから腰を揺らす振動。
「はっ、…ぁ?あれ?」
拷問だと思っていたら元様の戸惑った声が聞こえた。
「…元様?」
「あっ!」
名前を呼んだ瞬間、ビクンと細い体が脈打つ。
イってはないらしい。
「三臣ぃ、名前呼んで…!!呼ばれるとスゴイ気持ちいい…!俺、一人じゃイけないっっ」
今度は俺が跳びはねる。
甘い疼きが下半身を駆け抜け、俺の息子まで顔を擡げていた。
元様に見えなくてほんとによかった、何をされるかわからないからな。
「元様」
「あぁっ!いいよぅ!」
俺は、ともすれば元様のを触りそうになる手を細い背中ヘ回し強く抱きしめる。
何故この人はこんなにも無防備なんだ。
すべてを受け入れてもらえる錯覚に陥るじゃないか。
この、浅ましい熱さえ。
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