「なんだ、呆気なかったな…」
簡単に終わりを告げた戦いに、萌黄君はつまらなさそうに息を吐いた。
「まったく!こんな青少年たぶらかしてどうしようっていうのさ」
「どうしようか?」
クスクス笑う萌黄君は俺の横から彼らを見下ろす。
「どうもしないで下さい」
俺がいるんだから、満足してよね。
「じゃあ、炎はどうしたい?」
買ってきた荷物を足元に置くと、萌黄君は俺を見上げて来た。
あれ…?もしかして、
「浮気性の恋人にオシオキしてあげたい、かな?」
「今すぐ?」
「そう、犬の躾と同じで時間が空くと効果が無いから」
やっぱりうちのハニーは興奮しちゃったみたいだ。
目が色っぽくなってるもの。
「野外調教とかマジウケる、どっちかって言うと俺がする方っぽくね?」
「失礼な!俺だってできます」
「人が来たら『助けてぇ』って言ってみようか」
楽しそうに笑いながら萌黄君が俺に抱き着く。
躾には程遠そうだな。
「もう黙って」
「……ッ、んぅ…」
俺らの身長差だと、キスは大変で、俺が座るか萌黄君を抱き上げるかになるんだけど…今日はオシオキだからね。
乱暴に壁に押し付けてみた。
もちろん萌黄君は足が着いてない。
股の間にいれた俺の足に座って両手は俺の片手でまとめられている。
prev next