考えて思わず笑ってしまった。
もしも俺が炎をそんな目で見つめたら、炎は確実に後ずさる。
良くない事を考えてるってな?
「お待たせ致しました珈琲です」
逆だったら俺は…
んー?炎が俺にアツイ視線、か(笑
キモチワル。
だって俺らじゃ彼女みたいな純粋な目は出来ない。
すごいスキって目。
「ハイ、こちらもお待たせですホットサンドになります」
炎の愛想笑いと、彼女の満面の笑み。
「ありがとうございます!!あ、あの…」
「ハイ?」
「彼女、とか、いらっしゃるんですか?」
控え目に見えて意外に大胆だなぁ最近の子は。
アレ?俺焦るトコ?
「ハイ、いますけど」
うっわ!!炎つまんねーヤローだぜ!!!!
男の甲斐性見せろよ!!
「そう、ですよね…」
「…?」
首を傾げながらも炎はお客さんに続ける。
「可愛い人です
いつも側に居てくれて、いっぱいいっぱい愛してくれる…自慢の恋人でして」
「「………!!」」
「ほんと、愛しても愛してもキリがないっていうか」
「ご、ご馳走様でした!!!!」
彼女は机に千円札をたたき付けると雨の中に飛び出して行った。
まぁ、気持ちはわからなくナイケド。
「…ほとんど食べてないのにどうしたんだろ」
…この阿呆相手に哀れみ事ダヨ、まったく。
prev next