「いいか、副長と鈴の出会いは鈴が中二の頃―‥」

あれは、俺がまだ実家に住んでてバイクも跨がったことがネェ餓鬼だった頃の事だった。

馬鹿な親から生まれた俺は意外に頭の出来が良くって…イヤ、まぢに。

そんな俺を有名な高校に親は入れたがってたんだと思う。

「萌黄先生よ、知り合いの息子さんなの」

ある日、学校から帰った俺に飄々とぬかしやがった。
家庭教師を付ける、と。

萌黄君は見るからに可愛らしい顔して微笑んだ、よろしくね、って。

俺、一発KO。

心臓鷲掴みっつーより引きちぎられた系?

「成績表見せてもらったよ、頭いいみたいだしあんまり俺必要ないかもだけど、とりあえず週二でどうかな?」

まだまだ純情だった俺はコクコク頷くダケ。
餓鬼丸出し。
ちなみに恥を曝すナラ、この二週間後、四回目の授業で俺は童貞って萌黄君に知られる。

俺、14歳、アオニガイ青春。




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