将之は押し黙ったまんま。

確かにゴメンナって俺は振られた。
だけど将之は何一つ関係を変えはしなかった。
まるで俺が言ったことが冗談だったみたいに…

拒否られてもキツイけど
無かった事、は、さらにキツイ。

「マサ、俺はカズが望むなら家の店に住ませる、炎も承知済だ」

「何…言って…」

「カズにコレ以上無理に笑って欲しくない」

俺、ホント、情けねぇくらいぼろ泣き。
隠してたつもりダヨ?自分の気持ちトカ、

なんも隠せてネェ。

「マサ、お前が1番嫌っていることは?お前が1番キレることは?ワカッテルダロ、それをしてほしくナイ」

「俺が1番キレることは…」

「マサ、迎えだ」

どうやって気付いたのか副長は玄関のチャイムがなる前に玄関を指差す。
少し遅れてチャイムと、香織の声。

将之は、何も言わずに出ていった。

扉の音がやけにウルサイ。

切ない?そんなもんじゃネェよ。
心臓引き裂いてるミテェ。

泣いても泣いても、
なんかの罰みたいに好きだ好きだ好きだッテ、
後から溢れ出て行き場が無くなる。

イッパイイッパイで





正直、楽にナリタイ。




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