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「今日の夜潰す」



メールを見せた炎の反応はいたってシンプルだった。
淡々と、揺らめく焔を秘めた冷静さで

「将之はまだ療養中だから、和雅だけでも呼んで」

私が畏怖を覚えるほど、彼は的確だった。
萌ちゃんがいなければこの男は炎という人間を保っていられないのではないかと思うほど。

「下への連絡は和雅させればいいから、ユエは送った人間を探して」

「えぇ、萌ちゃんは…?」

「手紙を置いていくよ、あんな状態じゃあ連れていけないから」

離れる、勇気…か。
なんでだろうね。
炎も主も、離れることを厭わない。

何がこんなに二人を繋いでいるのかしら。
愛とか信頼とかそんなものじゃない、何か。

「わかったは、まぁ私の情報収集能力じゃたかが知れてるしぃ?兎さんに頼ってみようかしら」

「ウサギ?」

そう、兎さん。
面識はあんまりないんだけど、ね?
万が一の為に連絡先は知ってるのよ。




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