せっかくの白ワンピが泥と血で汚れちゃった。
白いリボンがついた靴も目があてらんないよーな色しちゃって…はぁ。

「ユエの仕事は萌黄君から聞いてたけど…実際見てみるとなんてゆーかアレだよねぇ」

なによアレって!
アンタなんか萌ちゃんが横にいなきゃ大して面白みもない男のくせに。

「ふん!今更可愛さに気付いて口説いたって遊んであげないわよ」

「遠慮するけど…なんかオカマのヒゲ見ちゃった!みたいな衝撃が」

「ナッ!!は、生えてないわよ失礼しちゃう!!」

「なんか見ちゃいけないもの見ちゃった感じ」

んもぉー!!
失礼しちゃう!!!
萌ちゃんなんか前回の仕事の時に私のこと、
「男も知らない初(ウブ)なお姫様みたいだ、無理矢理教えてやりたくなる」
って言ってくれたんだからぁ!もうきゃーって感じ!教えられたぁい!!

「ユエ、鼻の下伸びてる」

「うるさいわねぇ用がないなら我が愛しき主の身でも気遣いに戻りなさいよ」

誰のせいで寝込んでると思ってんのよ!!

「俺もそーしたいんだけど、萌黄君のお願いを聞かないわけにはいかないから」

「萌ちゃんの?」

主の望みで、来た?
わざわざ炎(ダイジナヒト)を寄越すくらい…大切な?




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