「だから、炎…明日から俺の帰りが遅くても浮気するなよ?」
「俺も一緒にッッ!!」
「だぁめ」
ったく、きりがねぇな。
心配性なのか独占欲なのか、後者なら嬉しいんだけどな?
でも、ダーメ。
「ほら、炎」
カウンター越しに炎の頭を掴んでディープキス。
舌同士が戯れる様に絡んでは追いかけあう。
「んっふ…ぅ」
俺が甘えた声を出せば、お前が夢中になるのも知ってるから。
「萌黄君」
「イイヨ、好きにシロヨ」
我が儘のお詫び。
好きに抱けよ。
どんなに激しくされたって、壊れる様には出来てない…お前を受け入れる為に出来てんだから。
俺だって、喧嘩よりお前に抱かれてる方が好き。
「そうだね、浮気出来ないくらいに緩くしとこうかな、ね?萌黄君」
極上の甘い笑みで俺をカウンターから引きずり出した炎は俺を抱き上げてカウンター席に座ると、俺を膝の上に座らせた。
「お前のくわえて何年になると思ってんだ…もうゆるゆるだっつの」
「嘘ばっか、毎回ほぐさなきゃ入らないのに」
「無理矢理突っ込めば入るよ」
炎の苦笑を上に見上げ、今度は俺が甘い笑みでお返し。
本当に、緩くなっちまったよ俺。
こんなに惚気ちまって。
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