だってあの人はこんなになっても、平然とした顔で笑っちゃうんだぜ?きっと。

ホントはだれよりもチームの事を考えて、心を痛ませる優しい人なのに。

怒れもシネェヨ。

「ンデ?副長は俺もボコれって?」

ん?もしかしてもなくナツキがその役立ったのか?

「いえ、俺はもう戻ります…元から俺の役目は足止めでしたから…」

「私は貴方については何も頼まれていません、それにここで二人に倒れられても面倒なだけですし」

なるほど。
俺じゃ役不足ってな。

「そっか」

確かに、アンタには勝てそうもねぇもんな。
一人じゃ。

「姿は似ていますが中身は随分と違う様ですね」

「んー?似てたよ、前までは」

「……?」

「好きだって、自覚してから急に変わってったんだよ俺が」

男は面食らった顔をしたがすぐに顔を綻ばせて、わかる気がしますと呟いた。
…案外、イイ奴なのかな?

「さて、私も南にはあまり居たくないので引き上げさせていただきます」

「最期に一個、イイ?」

「…えぇ」

「違法な地区越え(オーバーライン)をする事も躊躇わない程副長とは仲がいいのか?」

「答えはNOです。強いて言うなら弱みを握られている、もしくは、尊敬している、ですかね」

弱み握られて尊敬はシネェヨ、普通。
変なヤツ。




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