なんだか泣けてきた。

俺はただのガキで、殴り合う事で居場所を勝ち取ってきたのに…
それすらままなんねぇ。

惨めすぎるだろ。

惨めで、呆れてものも言えネェヨ。

「…………マ、サ」

でも、言いたい事もあるんだよ馬鹿は馬鹿なりに。

「カズマサ…ッ」

起きろよ。
伝えたい事があるんだ。

「カズマサァァア!!」

長い間待たせてゴメン。
おまえに触れられると、ドキドキするんだ。
なぁ、これって、お前とおんなじだろう?
バカ和雅。
こんなにしちまって、責任とりやがれってんだ。

「……、…」

「………!!」

最期の力で叫んだ身体が悲鳴をあげる。
地面に仰向けのまんま、もう指一本動かせねぇ

お前を見てるはずなのに、意識が朦朧と…するから……

よく、見えネェ…ナ

「マサユキィィイ!!」

遅ぇよバカ。

違うか、お前のセリフだよな?
待たせてゴメン。
カッコイイ姿見せてやれなくてゴメン。

助けて…やれなくて
本当にゴメン

眠るみたいに意識を落とす瞬間、和雅の悲鳴にも近い声が聞こえた気がした。




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