一人で戦ってるのに、
あいつは横に居ないのに、俺はあいつを感じれるものばかりかき集めている。

あいつに通じるものばかり見つけて
あいつがどう感じるか考えて
あいつの存在のカケラをかき集めれるだけかき集めて、自分勝手に俺の横にお前を作ってるんだ。

いつも。

「テメェ!!よくもっ」

いつも。

「ブチ殺す!!」

俺ばっかり。










『怪我なんかスンナヨ』









チガウ


オレ










『和雅が怪我してんの見ると俺まで痛くなるっつーか…なんつーの?』

『鏡見てるみたいで俺が怪我してるみたいっつーか』

『んー?…、っあ!』

『俺らはフタツでヒトツだから!!』

『だから痛いんだ』






チガウ

チガウンダ

あいつだっていつも俺の事考えててくれた。
そうだ。
ずっと永いこと忘れてただけなんだ。

俺らはどんな関係でもヒトツでフタツ。

ヒトツから生まれたフタツ
フタツで生きてるヒトツ
離れられるわけねぇじゃねーか。

死んじまうよ。



俺は笑って、
泣いてた。

人をなぐんのがこんなに辛いのは初めてだ。




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