「俺の幸せを全部捨ててもセンセイが欲しい。
だから…俺と二人で生きて欲しい」

他には何もいらない。

炎は穏やかな表情でそう呟いた。

俺は何も返せないでいた。
この感情はナンダ?
この、男の
俺に対する
感情はなんなんだ?

「貴方が欲しい」

愛?
恋?

「体とか心じゃないんだ…貴方との未来が欲しい」

"未来"?



「ニイサンもーいいんじゃねぇ?」

今まで無言だった男は炎から退くと、大きな伸びをしてそう言った。

「俺の負け!いやぁ〜愛は偉大だねぇ」

次いで炎を起こすと炎の体を叩いてやっている。

「って事で、ニイサンは炎君の物。ただし交換条件だ」

「オイ、何勝手に…」

「炎、お前は俺のチームに入れ。今日は負けてやるだけだ、いつか俺より強くなることを約束しろ」

「…、は、ハイッ!」

「じゃ、俺の負け
ニイサンは約束通り炎の物な?」

男はニカッと笑うと炎の背中を叩いて去って行った。

「センセイ!」

炎はいつものアメダマの瞳を輝かせて俺に抱き着いていた。
俺はため息をついて炎を見上げる。

納得のいかない結果にどこか満足して。

「オイ」

「はい!」

「敬語と、センセイはヤメロ」

「…?」

「はぁ、俺はお前のモノなんだろ?」

「!ハイッ!!」

「それと、今ここで抱け」

愛も恋もイラナイ
未来があるなら
この腕にやってもいい

それくらい愛しいセックスだったから。




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