俺と炎の出会いは20歳の時、14だった炎の家庭教師になった時だった。

今は亡き両親がこの店を経営していた時のお得意様が炎の母親だったのだが、
両親が亡くなった後も炎の母親は俺や柘榴によくしてくれていたのだ。

「萌黄ちゃん頭良かったわよね?うちのこ見てあげてくれないかしらぁ?」

「喜んで!」

言うまでもないが、二つ返事で承諾したのは兄の柘榴だった。
別にイイケド。

ただ、俺は自分の悪癖を誰よりも理解していた。

「うちのってば体ばっかり大きくなっちゃって頭の方はからっきし」

理解はしていたがやめる気はさらさら無かった。
そう―‥誰にでも体を開く俺の悪癖を。

生まれて一度も女に興味がいったことが無かった。
だから当然の如く中学も高校も男子校に通い…まぁ、そのために勉強したんだが…それがイケナカッタ。

中Tの二学期、俺は担任の先生からの異常な眼差しに気付いてしまった。

『あぁ、先生は俺の事そーゆー対象で見てる』

嫌悪なんてあるはずも無く、俺にあったのは興味だけ。

恋人や愛なんてものじゃない。

そう、セックスに。




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