篭城戦ならば君主は奥が普通、そして攻める者には2通りの攻め方がある。
要は頭自ら突っ込んで行くか味方を突っ込ませて行くか。
「…ハッ!」
炎天烈火の総長、炎は特攻隊長の将之、和雅を左右に従えて先陣をきっている。
「どきなっ!!!」
つまり炎天烈火は今縦長に陣を組み、主力を先頭に置いているわけで…
そこから私が後ろから奇襲をかけていく。
そう、身内に。
「フッ!ハッッ!!!」
手当たり次第に手が届く範囲の人間を沈めて行きながらダッシュをかける。
いくらうちのチームの人間と言えど私に勝てるレベルには足りないしぃ。
「オラッ!!!」
異変に気付きだした人間達が一斉にこちらに向かってくる。
「…………ッッ!」
ヒュッと風を切り裂いて相手を地に沈める。
なるべく派手な事はせず体力を残すように。
奥からは微かに音が聞こえだし、先頭が陳列棚のスペースに入った事を告げる。
ペース、あげなくちゃ。
「……ッッ!」
ばれてないみたいだし、大丈夫。
楽勝でしょう!
「アッ!隊長っ!」
「……!!!」
来た、わね。
「お前か、さっきから荒らし回ってるやつは」
「目障りだ」
将之、和雅。
悪いけど…潰してあげるわぁん。
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