「燃えるとか意味わかんねぇから!!」
「知らないふりをして気を引こうだなんて中々いい趣味だ」
「聞けよテメェ!!」
「萌黄君の連れだとわかっていたから手を出すまいと思っていたが…フフッ」
「え…ッッ!?」
「縄の似合いそうな躯だよね?」
「ヒィィッ!!どこ触って……!?」
「いいね、好みだよ。
思わず躾たくなっちゃうくらいに」
「!!!!副長ッッ!?ふくちょ!!!!助け…アレッ!?副長ッッ!?」
「嫌がるそぶりさえ煽られてる気がするね」
「ちょ!ヤ…ギャァアァアァァアア!!!!」
和雅が悲鳴をあげた同時刻、萌黄は店の裏路地ヘと居た。
もちろん悲鳴は届いていたのだが萌黄は笑んだだけ、目の前の人物へ視線をむける。
そう、店の中に転がっていた連中のうち一人を引きずって来たのだ。
「ワリィけど聞きたいことあんだよね?」
「………………」
手足はカズが放り出してたビニール紐で括ってあるから万が一にも逃げることはないだろう。
俺は室外機のうえに腰掛けると男と向かい合い、にこりと微笑む。
内心、店の中からカズの喘ぎとか聞こえて来たらヤダナァとか考えつつ。
「ナァ、オニーサンとお話ししよーか?」
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