ゴミ箱 | ナノ


愛おしいを言葉で表そうと試みる


彼の真っ黒な髪が風になびくと、それは一本一本の糸みたいにさらさらと動いて、それから日の光に当たったところが色が薄くなってキラキラと反射するの、綺麗なんです。その髪が顔や首に影をつくって、それから肌に触れて黒に戻って…その肌も真っ白できめ細かくて女の人みたいなんです、女の人の肌なんてミカサのぐらいしか触ったことないですけど。それが日に当たると血管まで見えるんじゃないかってぐらい真っ白に透けて。でも暗いところでも真っ白なのが目立つんです、オレが地下牢にいる時とかそこだけ光ってるみたいで…。
そうですね、あとはあの目が好きです。いつも光が強く光ってるんです。それは他人のため、自分のため、他人に強制された光、とか色々あるんでしょうけど。でも、オレを見るときの優しい淡い光も好きです。だってきっとオレだけなんだろうなって思って幸せになるから。不安に?ならない、なんて言えません。でも、きっとオレのことを愛していてくれるから。疑うのは失礼だと思うんです。オレも、愛しているから。
体ですか?うーん、話すのは勿体ないですけど…とにかくオレが触って、それで感じてくれる、服の下に隠れた引き締まった筋肉のついた体、好きです。指先で撫ぜると喉がひくひく痙攣して、下腹部を撫ぜたら内腿の筋肉もきゅうってなって口がはくはくして、綺麗です。美しいと思うんです、セックスしてる時が一番。ああ人間だなと、オレも感じるし、人類最強も人間だと、感じるんです。…ごめんなさい、なんか変な話になっちゃいました。

でもとにかく、彼は美しいんです。美しくて、愛おしくて、もうどうにかしていまいたい、叶うなら巨人化してぐちゃぐちゃにしていまいたいです。でもそれはダメなんです。そうしたらいなくなってしまうから、兵長が。そんな世界はオレには耐えられないです。それに、できる限りオレは彼に優しく接したい。色で言うなら淡い桃色がいいです。あの色で包めたらいいと思ってます。でも、たまに俺の中は真っ赤になってぐちゃぐちゃにしたいと思うんです。二人いるみたいです、オレの中には。

兵長といると、もしかしたらこのまま心臓が燃え尽きるんじゃないかと、オレの心臓は星みたいに熱く燃えさかっている気がします。それくらい、俺の中に熱いものがあるんです…わかりますか?こんな説明で。ごめんなさい、オレ説明が下手で。とにかく愛おしいんです、彼の全部。


130731 りーく