「俺、名前が好きやねん」


「…えっ!?…わ、私も好き!」


















「ほんまに!?おおきに名前!!
お・俺な、二年にクラス一緒になってから好きんなったんや。」


「わ、私も二年の時に…」



「席隣になった時に笑顔かわええなぁって思うてて、更にもうシャンプーの香りがフワフワしてもう堪らんくなってな。でも直接聞くの恥ずかしいからドラッグストア行ってシャンプー嗅ぎまくったんや。コレかなぁーアレかなぁーて。もうガンガン頭痛くなったんやけど我慢したわ。『ああ、これが愛の痛みや』って。

んで5件くらいハシゴしてようやっと見つけたわシャンプー。俺は使うてへんけど、それで枕カバー毎日洗ってるんやで。もう寝る時天国。楽園。へヴン。

あとこれ我ながら運命やと思うんやけど、昨日の夜で部屋に貼ってある名前写真が壁一面になったんや。あっち見てもこっち見ても名前やで。名前の使用済割り箸コレクションも遂に缶いっぱいに溜まったんや。しゃぶってもうて駄目にしたやつ多いんやけどな。アハハ。

でもこれでこっそり縦笛舐めんでも堂々とチューできるわ。今度は許可もろて上履きも持って帰って堪能させて貰える。俺幸せやで、名前。

あ、一回だけプリント届けに家上がらせてもろた時に歯ブラシ持って帰ってゴメンな、ついムラッとしたんや。これだけは謝っとく。

えっと、こんな俺やけど、改めて…
付き合うて下さい!!」




「嫌」



END.


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我ながらキモいと思う。
 


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