「た、大変だよ跡部ー!」
「アアン?次は何だ」
「ここの問題が分からない。日本語に見えないよ」
「お前これ英語の宿題だろうが」


全く自分の宿題に集中できない。昼過ぎにコイツの電話に出たのが間違いだった。


「跡部、暑いよ」
「俺様のせいじゃない」
「うちには扇風機しかないんだよ!跡部の家のクーラー寄越しなさいよね!」
「いいぜ」
「えっ、いや、送って来なくていいからね」
「いらねぇのか」
「もーいいよ!冗談通じないんだから!今から跡部んトコ行く!」
「は?おい…」


それから20分後、本当にコイツは来た。手に下げていたビニール袋を俺様に押し付けて、「超涼しーい」とか言いながら俺様の机の上に宿題を並べ出した時は、ああコイツ俺様の部屋に居座る気だなと理解した。



「あー英語終わった!跡部はいっつも英語100点でしょ!?」
「当たり前だ」
「凄いねー!あ、さっき買ってきたアイス食べよ!冷蔵庫の中?」
「いや、俺様はボフォ
「遠慮しない遠慮しない」


硬すぎて前歯が砕けそうになったが、美味そうにアイスを食べる名前を見ていると文句を言う気も失せた。


「どうせ他の教科も終わってないんだろ」
「よく分かったね、そうだよ」
「…はぁ、…何なら泊まるか?」
「えっ、何ならっていうか泊まる気満々だったんだけど…」


コイツ…


「アアン?何だ、やっと俺様と付き合う気になったのか」
「お泊り会だよー。岳人と侑士とジロちゃんと宍戸とちょた来るってさ!」






あ、大変だ、アイス足りないかも。



END.

*******************

「うはー涼C−!」
「ほな、お邪魔するわ」
「名前、ゲーム持って来たぜ!」
「いいねですね、宍戸さん!」
「おい跡部、アイス一個足んねーぞ!」
「お前ら全員空気読め」

 
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テーマ「人外ファンタジー」
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