「なまえー！」
「…うげ」

すごく嬉しそうにこちらへ向かってくるサタン。…いや、変態
というか、絶対1日に1度は会ってるような気がする


「こんにちはおじさん。嬉しそうだね、何かあったの？」
「おじさん言うな戯け。今日が何の日か知っているだろう？」
「…はて、何の日でしょうね」
「惚けても無駄だ。その袋に入っているのが何か私にはもう分かっているぞ！」

キラキラした目で私が持っている袋を見るサタン。
…なんだ、知ってたのか。これは予想外

「じゃあ何か当ててみてよ？」
「チョコレートだ！」
「…サタンはてっきりバレンタインを知らないと思ってたよ」
「バレンタインぐらい知っているに決まってるだろう？私を誰だと思っている、サタン様だぞ！」
「はいはい。じゃ、さよなら」

そう返し、私は他の皆にチョコを配りに行こうと思いサタンに背を向けた。
…が、サタンががしっと私の手を掴む。
何なの、もう用はないはずでしょ…


「私には？」
「は？」
「私には、チョコレートをくれないのか？」
「えぇ…なんでアンタにあげなきゃなんないの？」
「なまえは私のことが大好きで大好きで仕方ないのだろう？だからチョコレートをあげるのは当然じゃないのか？！」
「勘違い乙」

誰がサタンが大好きで大好きで仕方ないだ。
そんなことこれっぽっちも思ってない。…はず


「…そんなこと、これっぽっちも思ってないん…だから」
「これがツンデレというやつか…ふむ…」
「何がふむ、だ。……あぁもう！面倒くさいから、はいこれ！」
「！？こ、これは…チョコレートか…！？」
「そうよ。それ以外に何があるの、じゃあ私は行くから！」
「…大事に食べるぞ！なまえ！」




…大事に食べる、か。ちょっと嬉しいかも

ほんとは、サタンの分もちゃんと作ってた。
やっぱり素直にそう言えなかったけど…

けど、あんなに嬉しそうな顔見れるなんて思ってなかった。
どっちにしろ、ちゃんと渡せてよかった



サタン大好き、っていうのは間違ってないかもね







素直じゃない


(なまえ！この前のチョコレート、美味かったぞ)
(…！そ、そう…そりゃよかった…)
(また私に作れ！)
(命令形かよ。…まぁ、気が向いたらね)


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お待たせ致しました！
ゆきごろ様リクの、サタン様でバレンタインネタです＾＾

イラストにしようかな…とも思ったのですが、夢小説の方にさせていただきました＞＜
なんていうか…サタン様相手の夢主はちょっとツンツンしてる子が多いような…(笑)
自分がツンデレ好きだから自然にこうなっていくんですかね…←


それではゆきごろ様、キリリクありがとうございました！


※ゆきごろ様のみお持ち帰りOKです