君と二人で

とても暖かい日差しの下、私は一人で草の上に寝転び空を見上げる。
…といっても、眩しいのでそこまで直視できない。

このまま、ここで寝てしまいたいなー。
でもこれからシグと会う約束してるし…いやでもちょっとぐらい大丈夫かな…
で、でもでも寝ちゃダメだ…!

「うっ…気持ちいい、寝てしまいたい…」


少しぐらい…いいかな。そう呟き、私は目を閉じた。
目を閉じるだけなら、構わないよね。寝なきゃいいんだ。寝なきゃ…

そう思い、少しの間目を閉じていた。



**




「なまえー」
「…」
「…なまえー」
「ハッ何!?ここどこ!?」
「…」
「……あれ、シグ?」

名前を呼ばれ、ハッと目が覚める。どうやら本当に寝てしまっていたようだ
上にはシグの顔がドアップで見えている。ち、近いな…

「ごめん、寝ちゃってた…」
「いいよー」
「虫、探す?」
「…んー」

そう問いかけたが、何故か考え出すシグ。
な、なぜ考える…?いつものシグなら、うん。と即答するはずなのに


「なまえの寝顔、見てたい」


…………。
一時続く沈黙。
やめてシグ、そんな可愛い顔をして無言で見つめないで

「…えっと、シグ?寝顔は見るものじゃないよ?」
「知ってる」
「だ、だから虫探そう!」
「今日はここで二人で寝る。…だめ?」

少し首を傾げてこちらを見てくるシグ。
くっ…勝てない…!


「…わ、わかった」
「わーい」

そう言って、シグはごろーんと寝転がる。あ、ほんとに寝るんだね
虫より寝るほうが大事なのか…

「なまえも」
「あ、うん。…よいしょっ」


もう一度、私も寝転がる。
あぁ…やっぱり暖かいし気持ちいいなー…この日差しがほんと好き

そんな私の横では、シグがこちらをじーっと見てくる。…さっきからよく見てくるね

「…なにかついてる?」
「ううん」
「そっか…」
「なまえ、」
「なに?」

シグは私の名前を呼ぶと、少しこちらに体を寄せて自分の手を私の手と絡ませた。
…恋人繋ぎ、って言えばいいのかな…?

「…シグ?」
「……ずっとこのままでいたい」
「へ?」
「なまえと、ずっと一緒にいたい」

いつもの顔とは違う、とても真面目な顔でシグは言った。
その顔に、思わず私はドキドキしてしまう


「…私も、このままでいたいかな」
「ほんと?」
「うん、ほんと」
「…嬉しい」

そう言い、シグは少し微笑んだ。
その顔に、私も釣られて少し微笑む。ほんとにシグは可愛いなあ

…するとシグが目を閉じ、少し経つとすう…と寝息が聞こえてきた。
あれ、もしかして寝ちゃったかな…?

「シグ?おーい」
「…すー、すー」
「あ、寝てる…」

寝るのがお早いですねシグさん。の○太並に早いですよ

「…まぁ、いっか。私も寝よ」

日差しが気持ち良くて、ウトウトし始めてたとこだから丁度良かったかもしれない。
起きる頃には多分、空は赤色に染まってるだろうなあ。
夕日を見るのも好きだから、それくらいにはちゃんと起きないと


それまでは、君と一緒にぐっすり眠ろうかな









君と二人で




**

(うーん…よく寝た!……ん?外真っ暗だぞ?)
(……えええええ!!ちょっと待って!夕方通り越して夜になってんじゃん!ちょ、シグ起きて!)
(…んー、まだ寝たい)
(いや寝すぎだから!!起きて!)




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夕方に起きようと思って寝たのに、起きたら夜だったってことが私にはよくありますへへ


お待たせ致しました!
ホリック様キリリクのシグのほのぼの夢でした。
…いや、これはほのぼのではないような気がしますすみませんorz

もっとほのぼのしたのが書きたかった…!


それではホリック様、リクエストありがとうございました!


※ホリック様のみお持ち帰りOKです

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