お菓子のカスを落とすな
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只今、部屋を掃除中。
やっぱり毎日掃除しないとほこりが舞って体に悪いからなあ…

なのに。
なのにですよ?
人が一生懸命、掃除している横でごろーんと寝転がって菓子をぼりぼり食っているこいつをどうにかしてくれませんか。

「なまえ、この菓子はもうないのか?」
「ねえよ。あんたそれ3袋目だろもういいだろ出て行けよ」
「ここは私となまえの愛の巣だろう?」
「いいえ私の家です後ゴミをそこら辺に捨てんな」

あぁもう、こんなにカスを散らかして…また掃除機しなきゃいけないじゃないかこのやろう
あああ食べ終わったゴミもそのままにするな!

「サタンさま。ほんとに、お願いだから出て行って」
「何故だなまえ!そんなに私が嫌いか…?」
「うん」
「…ぐすん」

面倒くさい泣くんじゃない。部屋の隅っこに行って泣くな。

「…だ」
「は?」
「離婚だなまえ!」
「いやまず結婚してないから」
「なまえなんか嫌いだああああ!!」

バーン!と玄関のドアを開けて飛び出して行ったサタンさま。あー…やっと出て行った。
これでゆっくり掃除ができる。

「さてと、掃除掃z……」


掃除をしようと掃除機を構え、スイッチを入れようとした瞬間、窓の外で緑の何かが見えて少し驚いてしまった。
…うん、もうこれは無視だよ無視。

ばーん!
「無視をするななまえ!」
「サタンさま、寒いから閉めて」
「あぁ…すまない。じゃなくてえ!」


出て行った癖になんでそこにいるんだよ。アルルのとこに行けよもう…

「普通、夫が出て行ったら妻は追いかけて行くだろう!?」
「なんか反対のような気がするけど。その前に結婚してないってば」
「何を言う!もうあんなことやこんなこともした仲じゃないか」
「サタンさまが勝手に家に来て勝手にご飯食べて行ったことしか覚えてません」

妄想激しいなこの人、大丈夫か。

「…はぁ、まぁいいですよ。今日もどうせご飯食べて行くんでしょう?」
「よく分かったな。さすが我が妻!」
「だから結婚してないって…あーもういいや面倒くさい」

掃除が終わるまで大人しくしててくださいね。そうサタンさまに言い、掃除の続きをする。
…あ、ちゃんとソファに静かに座ってる。偉い偉い。
お、そうだ、

「サタンさま、今日はサタンさまの好きなものn」
「ん?なんだ?」バリバリボリボリ
「……取り消し。やっぱお前出てけ」



お菓子のカスを落とすな
って言うの忘れてた…




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