魔法
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ある日、私は大好きな赤い奴に質問をした。


「ねえ?あやクルはさ、魔法使えるんだよね?」


いきなりそんな質問をされて、一度本を読むのをやめ、私の方を向く。


「…なんだいきなり?」
「やー、魔法使えるんだったらさ、お菓子とか出せるのかなと」
「……」
「お菓子出せないの?お腹空いた」

ほら、菓子出せ菓子。
右手をあやクルの前に突き出しながらそう言う。

そんな私を見てあやクルは、ハァ…と溜め息をつき、読みかけの本を読み始めた。


「無視?ってか黙るってことはできないんだね?」
「うるさい、読書の邪魔をするな」
「じゃあさ!私を魔法で幸せにしてよ」

ちょっとからかってみよう。
我ながらガキだな、と思ったがあやクルの困った顔が見たい。


「…魔法で痛い目にあわせることはできるが、どうする?」
「それは嫌かな」

私死ぬじゃん。


「なら諦めろ」
「幸せにすることもできないのかー」

ざーんねん。あやクルならできると思ったのにー。
少し嫌味っぽくそう言って、座っていた椅子の背もたれにもたれた。

するとあやクルは私が鬱陶しくなったのか、読んでいた本を閉じ、立ち上がった。


「あ、読書終わりー?」
「貴様といると集中できん」
「あら、それはそれはすみません」

反省はしてませんが。
そう心の中で思いながら、私もその場を離れようとする。


「なまえ」


しかしあやクルに名前を呼ばれ、動かそうとした足を止める。
何故か私と目を合わせようとしない。

やっべ、怒らせたかな


「なに?」
「貴様は、私に魔法を使って幸せにしてくれと、そう言ったな?」
「うん、言ったけど。どうして?」


何故でしょう、背中がゾワゾワします


「…魔法を使わなくても、私が貴様を幸せにしてやろう」


そう言い私の頭をポンッと撫でると、読んでいた本を持ち早足でその場を立ち去る。
そんなあやクルの背中を姿が見えなくなるまでボーッと見ていた。
今何が起こった?あやクルは何て言った?

"幸せにしてやる"?しかも私の頭を撫でた?
ちょっと待ってあんなの絶対あやクルじゃない、あやクルがあんなこと言うはずもするはずもない

だけど、だけども、



「…やば、きゅんってきた」


君のこと、もっと好きになっちゃいそう





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久しぶりに書きたいな…!
と思って書いたらグダグダすぎてもう…
文才欲しいです



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