約束
----------------------------------





ちゅん、ちゅん。
鳥の鳴き声が聞こえる。ここはどこよりも落ち着ける場所。
私しか知らない、お気に入りの場所。…のはずだったんだけど。


「…なぜここにいる少年よ」
「虫を捕まえに」
「そ、そう…」

この水色の髪の少年は先程、私がこの場所で寝ている時にやってきた。
最初来た時はすごく驚いたさ。私しか知らないと思っていた場所だから。

そのせいで目が覚めてしまった。…まぁ、どこぞの変態が来るよりはマシだね

「君、名前は?」
「シグ」
「シグ、か。」

名前は?
シグに同じ質問をされたので、自分もなまえだよと答えた。

「シグは虫が好きなの?」
「うん。大好き」
「そっか…」
「虫好き?」
「い、いや…私は嫌い」

特にGとかGとかGとか主にGとかが嫌いだね。

「うー…可愛いのに…」
「か、可愛い…かなあ…?」
「うん、可愛い」
「……じゃあ、その虫の可愛いところ教えてくれる?」
「いいよー」

あ、すごく嬉しそうな顔になった。周りに花が飛び散って見えるよ
…なんだか、可愛い子だな

「じゃあ、明日またここに来てくれるかな?」
「わかった」
「よし、約束ね。…さてと、もう日が暮れちゃうし帰ろう」
「うん。…手、繋いでいい?」
「え、手?うん。いいよ」

するとシグは、私の左手を右手でぎゅっと握った。暖かいなあ
けど、手を繋ぐなんてあまりしないから少し恥ずかしいかもしれない…

「いこう」
「うわわ!し、シグ早いよ!」
「早く帰って、寝る」
「寝るの!?」
「うん。…早く明日になってほしいから」

何この子可愛い。
この発言に、顔が緩んでいるのが自分でもわかるぐらいだ。可愛い

「なまえ」
「何?」
「なまえも、早く寝る?」
「…ふふ、寝る寝る!家に着いたらすぐにベッドに向かうよ」

そう言うと、シグは嬉しそうに少し笑った。あ、また花飛び散ってる


「よし。じゃあ私あっちだから」
「わかった」
「じゃあ、また明日ね。シグ」
「うん。明日」

ぱっと手を離し、自分の家の方へ向かう。
シグはこちらを見て、小さく手を振っている。私もそれに手を振って返す。

これで、あの場所は私だけが知っている場所じゃなくなってしまった。


これからは、シグと私だけが知っている場所になるな…







----------------------------

初ぷよぷよ夢。
やはり小説を書くってのは難しいですね…

これ、小説書いてる時いっつも言ってるような気がする



--------------------

/ →

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -