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 アラームが鳴った気がして目を覚ますも、スマホはうんともすんとも言っていなくて恵の気分は下がっていった。休みなのに起きてしまった身体がうらめしい。隣で寝ているなまえも今日は休みで、起きるようすもアラームがなるようすもない。恵は充電コードをたぐり寄せて通知を確認し、ベッドから下りて顔を洗って、歯をみがいて、リビングをのぞいてからまたベッドに戻ってきた。起きていてもよかったが、なまえのいないリビングはさみしい。布団をめくって体を入れる。なまえを抱きしめたかったが起こすのは嫌で、手だけ握った。大きな寝息もなくすやすやと眠るなまえの顔を見つめていたら、とれてない疲れと、独特の匂いもあいまってだんだんと眠くなってくる。恵はそのまま抗わずに目を閉じた。