父の日






※会話文のみ



「君麻呂!」

「……何だ急に」

「ほら、今日お前の誕生日だろ?」
「めんどくせーけど俺らで選んでやったぜ」

「なんでこいつの為にウチまで…」

「諦めんぜよ多由也。ほらこれ!」


「……、これは…」


「ジャケットだ」

「金出し合って上下セットでな」

「僕はまだ学生だぞ」

「や、今年父の日と被ったからって、鬼童丸が買う買ううるさくてよ…」

「次郎坊が君麻呂の誕生日と父の日一緒だって言ってたからな」

「……」

「こっちを睨むな…」

「つまりこの出費は次郎坊のせいって訳か」

「デブの癖に何余計なこと言ってんだコラ」

「多由也、口が」
「その前にてめーがその臭せー口閉じやがれ」
「……」

「おいおい、そのへんにしとけよ」

「今日の主役は君麻呂だからな。ほら君麻呂、感想は?」

「言葉も出ないな」

「え…まさか喜びでか」

「呆れでに決まっているだろう」

「そう言わずに一度着てみたらどうだ?」

「ははっ!ナイスだ左近!来てみるぜよ君麻呂!」

「まったく…」






「……」

「これは…」

「ぎゃははははは!!!」

「見事にブカブカじゃねーか!」

「ちゃんとサイズ測ったのかよお前」

「いや…なんかこのくらいかと……ぶふっ!」

「……」

「くく、君麻呂がいっつもそう威圧的だからじゃねーの」
「これじゃ威圧もあったもんじゃねーな、いいもん見れたぜ」

「…あー、着方も結構めちゃくちゃだな」

「…?どこか違うのか?」

「ボタンは合ってる。一番下外してるからな、ただポケットはアウトだ。
ほら、上のやつ出しっぱにしてんだろ。それは雨避けだから屋内じゃ中に入れとくんだぜ」

「なんで右近がそんなことを知っている?」

「こないだノ○ストップで…あ、やべ」

「ノンス○ップ…?」

「あ!それ朝のやつだろ!」

「こないだって…やっぱてめー月曜のずる休みか!」

「ちげーよ、熱出たって言ったじゃねーか」
「微熱だったけどな」
「左近てめー裏切んのか」

「やっぱ仮病じゃねーか!」

「うるせー、もう終わったことだろうが」

「いーなー、俺も休みたかったぜよ」

「ウチは…」

「多由也はサボり常習犯だろ」

「てめーらもだろバカ双子」

「…俺も今度休むか」

「四人が休むなら俺も休むぜよ」


「山崎アナ見たいからな…」


「「えっ!?」」




「もう脱いでもいいか…?」





オチなんてない。君麻呂誕生日おめでとう!





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