元気ですか? 俺は忙しい毎日を送っているけど元気です。
言葉にするのは少しだけ気恥ずかしいので手紙を書くことにしました。つまらないかもしれないけれど、どうか最後まで読んでください。飽き性な君だから心配です。
瞼を閉じればいつも君の無邪気な笑顔が現れます。二年も会っていないのにおかしいですね。このままじゃあ、俺は君のことを一生忘れることが出来ないような気がします。まあ、それを嬉しく思っていたりするのですが。
君は俺のことを少しでも気にかけていてくれてますか?君はどこへいってもモテるだろうから俺のことなんかコロッと忘れてしまっていそうで怖いです。君の幸せを願うのが一番なんだろうけど、やっぱり寂しいと思ってしまいます。
ところで、今日が何の日か覚えていますか? 君が「何の日だっけ?」なんて笑ってとぼける姿が目に浮かびます。
俺は、二年前のあの日のことは今でも鮮明に覚えています。忘れられるわけがないでしょう。悲しみと喜びとが混じり合ったあの感情を言葉に表すには複雑すぎて頭が痛くなるほどです。
ああ、何が言いたいのかよくわからない手紙になってしまいました。それでも君は気にせず笑って読んでくれているんでしょうね。
ねえ、君は言ったよね? いつかあなたは私より誰かを好きになるんじゃないか、って。
あの時はそんな事は絶対にあり得ないと断言した俺だけど、それは間違いでした。そういえばいつだって君は正しいことを言っていましたね。
今日は、俺の一番好きな彼女の誕生日です。君も祝ってやってください。
二番目に、好きな人
「ぱぱーわたしもおてがみかくー」 「えー、なんて?」 「“ままだいすき”ってかくの」
愛しい彼女の君に似た無邪気な笑顔に何故か涙が零れた俺を、君はやっぱり笑っているのかな。
title:確かに恋だった
130106
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