[ 18/83 ]
もうこんな時間かと、サッカー台で荷物つめをしながら壁掛け時計をみれば、時刻は既に22時をまわっていて
少し疲れたなと栄養ドリンクを追加で買い、すぐに飲み干した
「オヤジくさい。」
その一言に尽きる。と、家へ帰る
玄関をあけ、手洗いうがいでリビングへ
はて。と固まる
「一人足りない。」
「伊作は眠いっつって寝てる。」
「そ。」
一人だけ帰ったとかだったらどうしようかと
帰るなら、是非ともまとめて帰ってほしい
面と向かって言って、帰りたいと泣かれたら嫌なので言いはしないが
食事、お風呂を済ませても伊作くんは起きてこず
リビングに布団を敷きながら、子供はよく寝るなぁと感心した
心配かって?え、全然。なんで?
子供って体調悪いと訴えてくるし、まぁ、全部がお腹痛いに変換される機能がついてはいるけど
怪我なら、他の子。特に留三郎くんが黙ってないだろうし
「・・・まぁいいか。」
寝よう。と布団にはいり、すぐに夢の中へ旅立った
「大丈夫か、」
「へ、いき、」
すぐよくなるから。と辛そうに笑う伊作は、寝てなどいない
吐き気と腹痛、発熱に下痢と、苦しいだけ
ただ、見られたらどうなるかわからない。だから、黙り
幸い、家主はそういうことには疎い
「伊作、」
「大丈夫だよ、留さん。」
弱々しく笑った伊作に、留三郎は苦虫を噛み潰したような顔をした