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嘔吐表現あり
名無しオリキャラあり
「二日酔いとかする奴は死ねばいい。」
「なんだ、死ぬのか。」
「死にますよもう・・・パソコンフリーズした最悪。」
ぼそっと発した言葉は見事、通りかかった上司に拾われ
マグを持ったままの上司とパソコンの再起動を待ちながら少し話す
「サーバーに保存は?」
「10分おきに。」
「なら.25戻りだな。」
「覚えてるんでそんなにかかりません。」
「二日酔いの罰だな。そんな**に提案だ。」
カタタタタとパスワードを入力しながら、仕事ですか?と聞くと
飲みの誘いだ。もちろん、金は俺もち。と笑いながら言われ
地獄の果てまでお供します。と軽く頷けば、上司は笑いながら給湯室へ消えていった
それを見送り、隣の席の先輩をつつく
「なんだよ。」
「巻ぞわれません?あの人の奢りですし。」
「俺このままだと定時退社日に書類とデートなわけ。そんでもって仕事と心中させられそうなフラグが折れない。」
「全力でフラグ折ながらデート妨害するんで飲みいきましょう。」
これは私が。と先輩から手渡された薄っぺらい上流図書を受け取り、報告メッセージを上司と別の課の人に同時送信し
まずは戻り作業だと、重たいソフトをひらいた
7時頃切り上げ帰り、どんなに早くても9時はまわるであろう上司の退社に合わせ子供らの世話をして合流しようと決め
いつもお昼を一緒している彼にメッセージを送った
「ごめんね、っと。」
「彼氏か。」
「セクハラですよ、仕事とワタシ、どっちが大事なのッ!?とお馴染みの台詞でふられるのがデフォルトの先輩。」
「強化ガラスのハートをも粉砕するお前が大好きだよ。」
「私も仕事のできる先輩が大好きです。」
「そんなお前らが大好きな俺から残業のプレゼントだ。飲むのは後日!」
仕様変わったみたいだ。会議するぞ!と、出て行く前と変わらず空のマグを持ちながら
片手でひらひらと書類を持つ上司に釣られ
パソコンをスリープ状態にして席をたった
「給湯室の前で捕まったみたいですね。」
「鉢合わせだよ鉢合わせ。ちょうどよかっただと。」
「定時退社日〜なーんてぇ〜・・・無縁!」
「先輩、何徹ですか。」
「先週に引き続き超短時間睡眠なだけで寝てはいる。」
「効率が下がりすぎる。定時まで仮眠室で寝てこい。」
「飴と鞭を使うわけですね?では死んできます。」
ゴン。と引く扉を押そうとしてぶつかり、仮眠室へ向かった先輩を見送り
さて今日は何時に帰れるかとちらりと時計をみた
A.M.9:45
その頃、家では問題が発生していた。
「大丈夫かっ!?」
「ゔっ、ぅぐっ、」
トイレの便座に凭れるようにして吐き通す伊作と、必死に背中をさする留三郎
朝食が混じったままの内容物をみれば、消化器官がその役目を放棄しているのが見てとれる
漸くトイレから出てきた伊作たちに、長次が牛乳を差し出した
「吐いたあとは牛乳がいいらしいぞ!」
「飲むといい。」
「悪いな。伊作、飲めるか?」
「っがんばる、」
仙蔵が文次郎に目配せすると、文次郎は伊作に症状を尋ねるが
症状を抜粋して不慣れながらも検索をかけた仙蔵は、首を傾げた
「ノロウィルス、ロタウイルス、風邪、肺炎・・・ありすぎてわからんな。」
「の、ろ?なんだ?」
「感染力の強い病原体らしい。嘔吐物を感染源扱いで密閉破棄しなければならないほどに。」
同じ部屋にいるだけでも危険だ。と言った仙蔵に、伊作の顔色が更に悪くなる
「ごめ、ん、僕、迷惑、」
「構わん。今は私たちしかいない。」
それより・・・とうむ。と顎に手を当てた仙蔵に、文次郎がはぁ。とため息をついた
「めーる、送るか?」
「送ってどうする。」
「知らせたら・・・薬は高価だから無理だろうが、消化にいいもんくらいは作ってくれるだろ。」
「高価?そうでもないぞ。」
風邪薬で検索をかけあがった価格に、確かに高価とは言い難いが野菜などに比べれば高いだろと話が戻る
「それにな、文次郎。あいつらみたいに、まるで腐敗の始まった生ゴミでも見るような目でみてくるぞ?」
「***はそんな人じゃない!」
「ふん。」
「伊作ッ!!」
ずる・・・と伏せて倒れてしまった伊作を抱き上げると
留三郎は、いつから体調が悪かったのかと熱のあるおでこに触れる
「昨日から、少し、」
「っ、くそ!」
長い長い1日は、まだ前半