越えた先
「島民全員が賞金稼ぎ?それが何か問題ですか?」
「海賊じゃねェんなら、わっしらの出る幕じゃァねェでしょォ。」
「正しく生きちょるんなら、わしは出ん。」
「今中将からの連絡待ちだが、」

センゴクの前に座る三人の反応は様々だ。クザンはあららと驚くように、ボルサリーノは頬をかきながら苦笑し、サカズキは手をマグマに変えギロリとした目を鍔の下から覗かせる
話を続けようとしていたセンゴクは突如鳴り響いた電伝虫から受話器をはじめとする取り、叫ぶような報告に立ち上がった

『元帥ご指示を!』
『ダメじゃないズルしちゃ。最初にいったじゃない、私たちに喧嘩売るなら覚悟しなってね。』
『弱いもの苛めのためにある力ではない。また隊長に怒られるぞ。』
『ヤダヤダ隊長には内緒にして?いいでしょ父様?』
「・・・貴様らは、誰だ。」
『春直系警邏隊。撃ち抜かれた家紋分は返させていただいた。今後、貴殿らが愚かにも民間船の襲撃をせぬこと、切に願っている。』
『さっさとそのかたつむりを野生に返しなさい。帰還するわ。』
『母上、元帥殿らしいが何かありますか。』
『家族以外との会話はしない主義なの。』

ガチャンと無遠慮に切られた電伝虫をみながら、センゴクは深いため息を落とす。賞金稼ぎが海軍を襲った理由はわかった。誤認だ。だが逆鱗に触れたことには違いないだろう、これで終いだという言葉を信じるならもう対策は練らなくていい

「呼び出したが、用はなくなった。今の話は忘れてくれ。」
「いやいやいや終われないでしょ。つか今の大丈夫じゃないよね?」
「中将、殺されちまったかねェ〜・・・?」
「ちょっと止めてよ。」


ため息混じりに、けれど解散ムードになったその場に、開け放たれた窓から白樺の香りが舞い込んだ


「我らは人殺しの集団ではない。甚だ遺憾だ。」



って始まりの俺屍一族がまるごとトリップしてくる話はありませんか。当主(夢主)が世代交代するし二年で死ぬしで何が育まれるかはわからない。