- ナノ -


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 いつか人間が、竜と一緒に川面に浮かべた笹舟のように、記憶の川の上をゆらゆらと漂っていくようだった。喜びも、悲しみもあり、ただそれらは全て、静かに光る水の中に浮かんでいた。
 川の流れがどこへ向かっていくのかはわからない。だが、気持ちは妙に安らいでいた。空を飛び続けてきた竜は、水に体を預けることの心地よさを、ようやく知った思いがした。


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