- ナノ -


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 夜明けの空は赤色に染まっていた。朝焼けのする日は雨が降りやすいのだという。切なさや悲しみが雨だとすると、その雨も、畢生に色を添えてくれるものということだろうか。
 きっと、こうして空から朝焼けを眺める自分も明るい色を纏っていることだろう。味わうように、竜はしばらくその場で東の空を眺めた。


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