- ナノ -


835

 もしいまも、ドラゴンさんたちと私たちが一緒に暮らせていたら……すごくすてきだっただろうなあ。少女は柔らかな草地に頬杖をついて寝転がり、鼻歌まじりに、あれこれ想像を巡らせている。彼女の傍らに竜も体を伏せた。でもドラゴンさんたちにとってすてきだったかどうかは……わからないもんね。彼女はぽつりと呟き、竜にそっと身を寄せた。


[