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 やあ、もう入道雲ができている、と彼は声を上げた。まるで空の王国の城のように、はるか上空まで悠々と聳える白い雲。空の青との対比はどこまでも爽快で、とてもその下で湿っぽい雨が降っているとは想像できない。
 少し海に寄ろうか、と竜が言った、遮るものもなくもっとよく雲が見えるだろう。彼は嬉しそうに頷いた。


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