- ナノ -


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 ふと気がつけば山の頂は白い雪に覆われている。竜はいつか、人の子に言われたことを思い出した。ふゆになると、りゅうがおっきなゆきのぼうしを、おやまにかぶせてあげるんだよね──。
 あの子は今どうしているだろうか。竜は想像する。帽子屋になっていたりしてな。冷たい風を切って飛びながら、竜はくすりと笑った。


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