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作れ! 味噌汁!
2017/02/18 16:37

みなさんこんにちは。
本日、こちらはなんだかほんわかと春の陽気もただようようないちにちです。
寒いことには寒いのですが、いつのまにかあたたかな空気も、たしかにまじりはじめています。
そういえば先日、京都に行ったとき、京都水族館近くの公園では、みごとに梅の花が咲いていたのですよ。
桜にさきがけて咲く梅は、「もうすぐ春がきますよ」と、そっと知らせてくれるようで、
見かけるとふんわりうれしい気分になります。

さて、いま私がはまっていること。
それは、「おいしい味噌汁を作ること」です。
そう、味噌汁。コンソメスープでも豆乳スープでもミネストローネでもなく、味噌汁。
ひとりぐらしを始めてはやいもので数年経つわけですが、
こんなにも毎日、丹精こめて味噌汁を作るようになったのは、ほんとにここ最近のことです。
それまではスープといえば市販のインスタントスープで済ませることが多かったですし(あれもあれでおいしいのですが……!)、
味噌汁を飲むにしても、それこそインスタントの味噌汁ばかりでした。
そもそもスープや汁物を飲まない日が圧倒的多数だったわけです、特に春から夏場。
秋冬はともかく、あったかかったりむしろ暑かったりする日は、汁物を飲むのがツライとか、そこまでほしくないなーという気についなってしまっていて。
そんな私が、あれよあれよと味噌汁作りに精を出すようになってしまったのは、そう、いりこからていねいにだしをとった味噌汁が、あまりにもおいしかったから。
はじまりはふとしたことでした。まったくのきまぐれで、

「よーし今日はなんか気分がいいからきちんとだしとって味噌汁作るぞー! 作っちゃうぞーー!!」

と謎の気合を発揮した私は、ずいぶん前に買ってきて使いきらずにそのまま放置していたいりこ(!)を、数個取り出して、水を張ったおなべにぽちゃん。
そのまま30分間置いておいて、火にかけ、沸騰して10分くらいしたら火を止める。
そしてだしを冷ますべく、ふたをとった私は、おなべからぶわっと立ちのぼるあまりのよいかおりに、強い衝撃を受けました。

い、いりこだしのにおい……って、こ、こんなに、こんなに、あじわい深いにおいだったっけか……!? 

しばし我を忘れてなべの前に立ち尽くすひらいしん。
そのかおりはまるでかぐだけでも味がしそうなほどぎゅっとうまみがつまっていて、急激に刺激される私の食欲。
あまりのことに、熱のとれただしからいりこを取り除き、再び火にかけ、具を入れたり味噌をといたりしている間の記憶がありません(!!)。
気がつくと、私はできあがった味噌汁をひとくちすすり、その日2度目の衝撃を受けていたのです。

き、きちんと時間をかけてだしをとった味噌汁……って、こここ、こんなに、おいしかったっけか……!?

もはやテーブルに持っていくのももどかしい。その場であつあつの味噌汁を立ったまま何度もすする。
味はまろやか、くちのなかにふわっと広がっていくやさしい味噌のあじわい。しかしその奥に、たしかにいりこだしのかおりが眠っている。
何杯でも飲めてしまいそうな、この、シンプルかつ、奥ゆかしい、濃厚なうまみ。
その瞬間から、私は、「きちんとだしからとった味噌汁」のとりこになってしまったというわけです。

だしをとるところから味噌汁を作ると、できあがるまでには1時間くらいかかるのですが、
不思議とその手間をわずらわしいとは思わないのです。
そこに時間をかけても、あの、すばらしいだしのかおりを堪能し、
あの、すばらしい味噌汁のうまみを味わいつくしたい。
そんなことを考えていると、いつのまにやらだしの仕込みを始めてしまっています。
もともと、味噌汁というのは、根本的に日本人のからだや嗜好に合っているものともよく聞きますが、
少なくとも私のからだとこころにはとてもよく合っていたようです。
これはもう、「はまっている」から、「習慣になってきている」に移行しつつあるような感じがします。
実際、食事が以前より楽しみになりましたし、「おいしいもの食べたな!」と満足感満腹感が得られるけれど、次の食事の時にはきちんとおなかがすいて、
食事のサイクルがよいほうに向いたという気がとてもします。
いやあ、いりこだし、おそるべし。味噌汁、おそるべし。

ちなみに、現在はきちんと、「いつ買ったかわからない放置中のいりこ」ではなく、「このあいだ買った新しいいりこ」を使っていますよ。
これがまた、おいしいだしになるんだ。
まだまだ寒さの残る季節ですし、みなさんもよかったら、おいしい味噌汁を作って、ぽかぽかあたたまってみてくださいね。

それでは今回は、このあたりで。
味噌がなくなったので、味噌を買いに行ってまいります。


管理人 ひらい しん





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