- ナノ -



いちにちの終わりに
2016/05/21 10:24

少しずつ変わってきているのかもしれない、と思う。


ちょっと前までは、私は、自分の好きなことをするのにも、けっこう「ちから」を消費するほうで。
物を書くにも、本を読むにも、何をするにも、
ある程度、からだに「ちから」が残っていて、こころにも「ちから」が残っていて、
そんなときにしか、「動けない」ときも多かった。
だからたとえば、学校や仕事が終わってからは、
自分が好きなこととはいえ、それをする「ちから」さえ残っていなかったりして、
「動けない」ことも多かった。

けれどもいまは、
書きたいという思いが、読みたいという思いが、
……自分がやりたいと思う何かを、したいという思いが、
私のなかの、どこか深いところから強く湧き上がってきて、
私自身を突き動かすのです。

仕事でくたくたになっていても、こころが傷ついていても、
いちにちの終わりのささやかな時間に、
物を書いたり、本を読んだりできたのならば、
それはとても、しあわせなことです。
……そして、
大好きな何かを、自分がしたいと思える何かをしながら、
そのまま、眠りに落ちてゆくとき。
そうそれは、ほんとうにしあわせな瞬間です。
たとえ、つらいことがあったいちにちでも。
たとえ、来てほしくはない明日があっても。
その、好きなことをしながら眠りに落ちる瞬間は、
間違いなく、しあわせです。
しあわせで、限りなく、自由な瞬間なんです。

その瞬間のためになら、いちにちを生き抜く価値がある、といまの私には思えます。
いつか力強く「羽ばたく」その日まで、つらい日をも耐え抜くことができる、と、思えます。

落ち込んだり、傷ついたり、苦しんだり、悲しんだり。
怒ったり、後悔したり、行き場のない思いに苛まれたり。
いろいろありますが、そんないちにちの終わりに、それでも、
書いたり読んだり好きなことをしたりしながら、ふっと笑えたりして。
そんなときに、思います。

この世界は、思ったよりも悪くないな、と。










prev | next
コメント
前はありません | 次はありません
名前:

コメント:

編集・削除用パス:

管理人だけに表示する


表示された数字: