- ナノ -



もしも。
2016/04/06 22:28

ふと、頭のなかに思いうかぶことがあるんです。
物語のような、一文。
一瞬、自分という存在からふわりとはなれて、
斜めうえあたりから眺めているような感覚。
そしてそのときの状況が、文章となってひらめく。
なんの脈絡もなく、頭のなかを突然、よぎる。

もしもこの人生が、ひとつの物語だったとしたならば。
その物語は、どんなふうに綴られているのでしょう?
文体は「だである調」……、それとも「ですます調」でしょうか。
一人称……自分自身のことばで語られる物語でしょうか。
三人称……誰かの視点で語られる物語でしょうか。
漢字が多い、硬質な文章でしょうか。ひらがなが多い、やわらかな文章でしょうか。
ユーモラスに描かれている? それとも、しみじみと?
改行はたっぷり多めで? それとも文字をたくさん詰め込んで?
それから、それから……


「カーテンの隙間から差し込む光で目が覚めた。また、いちにちが始まる」


希望とも絶望ともつかないようなそんな文章が起き抜けにぽかり、と思いうかんで、
それでもなんだか、すこしだけ、ほんのすこしだけ、
生きるのが楽しくなっている自分がいます。









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