- ナノ -



センター試験の思い出
2016/01/16 17:07

いやあ、寒い。晴れたら晴れたで、寒い。
本日、こちらは雲も多いですが、おおむね晴れています。
雪を見るとわくわくする私も、今日ばかりは雪が降らなくてよかったなあ、と思っています。
というのも、今日、明日は大学受験の第一関門、センター試験の日です。
まさか!? ひらいしんは大学に通い直す気なのか!?
……と思ったみなさん、ハズレです(いない)。
実は、妹が今年、受験なのです。
センター試験の日は雪が降ったり、あまりにも気温が低くなったりすると、
交通網がマヒしてなかなか大変です。
ただでさえ試験本番で緊張しているところに、
会場に無事にたどり着けるかどうかを心配しなければいけないとなると、
心の負担はさらに増すばかりです。
今年はどうやら、明日も天気がよさそうですし、その心配はせずによさそうで、
姉としてもほっとしています。

思えば、私自身がセンター試験を受けたのも、たったの数年前のことです。
今でも当日の記憶というのは生々しいものですね。
センター試験というものは2日間に渡って行われる試験で、
1日目には文系科目、2日目には理系科目の試験、というようになっています。
私のときも天候の心配はなかったのでよかったのですけれども、
父が試験会場に車で連れて行ってくれる間じゅう、
いてもたってもいられないような気持ちでそわそわしていました。
なんというか、普通の緊張ではないんです、
緊張感が360度まわってむしろ緊張しない、というような。
でも当然、緊張感のめもりは0度付近にある、というだけで、
緊張していないわけがありません。
ここまでくると、私はとにもかくにもさっさと試験を終わらせてしまいたい、
という気持ちになってしまっていました。
各高校の先生が試験会場に応援にいらっしゃっていた光景が印象的でした。
試験中は無我夢中。休み時間には、案外みんなにぎやか。
1日目の日程は、午前中が社会科目、午後からが国語、英語と続きます。
特に午後からの日程は、集中力と体力の勝負です。
リスニングで終わり、みなそれぞれの興奮冷めやらぬなか、
試験会場に弁当箱を忘れそうになりながらも(!)、
私はとりあえず無事に、1日目の日程を終えたのでした。

問題は2日目。2日目の、数学TA。
私の受験先の大学は、数学が1教科しか必要なかったので、
その点は喜んで、数学UBよりも難易度が低いと言われている数学TAを受験しました。
しかし、その年の数学TAは、まさに受験界の「ダークホース」だったのです。
ふたを開けてみれば、なんと数学UBの全国平均点よりも、数学TAの全国平均点のほうが下を行った、という恐ろしい試験でした。
ただでさえ数学が苦手な私のことです。
あまりにもわからない問題に直面し、思考回路は完全にショート。
特に関数の問題は、はじめの1問しか解けないというありさまでした。
問題が解けなさすぎて余る、大量の時間。
冷や汗を大量にかき、目の前が真っ暗になったり真っ白になったりしたあと、今度は震えながらもかえって妙な冷静さが心に芽生えました。
「ああ、来年も、がんばろう」
予備校はどこにしよう。そのための資金は。アルバイトを見つけなければ。
ごめん、父さん母さん。すみません、先生。どうも今年は、だめみたいです。
そんなことを考えていたら、終了のチャイムが鳴りました。
おそらく顔面蒼白だったことでしょう、そこから家族が会場まで迎えに来てくれるまでの記憶がありません。
これまで見たことのないほど絶望しきった表情だった、と、後日父母は笑って言っておりました。

結果的にいえば、私は「センター試験利用の推薦試験」という形態に救われて、無事に巻き返すことができました。
予備校に通ってもう1年勉強、ということにならずに済んだのです。
しかし、何度振り返ってみても、あの数学TAの試験ほど肝を冷やした経験はなかったのではないかという気がします。
実際、自己採点をしてみても、今まで見たこともないような凄まじく肝の冷える点数をたたき出してしまっていました。
人間、極度の絶望に襲われると、逆に悟りを開いてしまうことがある。
他でもない試験本番にそんなことを思い知った私です。
今ではすっかり笑い話ですが、これをネタにできるようになるまでには、ながいながーい時間がかかったものです。

さて、本日のセンター試験も、そろそろ終局に近づいていますね。
少し早いですけれども、受験生のみなさん、今日はほんとうにお疲れさまでした。
いろいろな思い、感想はあることでしょうけれども、
明日また、全力を出せるように、今日はあたたかくしてゆっくりお休みください。
大学受験は最後まで、何が起こるかわかりません。
試験本番のために力をたくわえてきた自分を信じて、最後まで、あきらめずに。
影ながら、みなさんのことを応援しておりますよ。

それでは、今日はこのあたりで。


管理人 ひらい しん



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