学校は嫌いだ…
何て言うか…人が嫌い
昔みたいに笑えないし、昔みたいに友達もいない…
何処にも<私>はいないんだ
誰も近づいてこないし話しかけようともしない
ひそひそ此方を見て話したり、睨まれたり…
慣れっこな筈なのに…胸が苦しい
「あ、あの…九条院さん」
呼ばれて顔をあげれば目の前にいたのはクラスメイトの沢田綱吉
「…なに?」
「次写生なんだけど…一人なら俺たちと組まない?」
指差す方を見ればいつも一緒にいる獄寺君と山本くん、それと黒川さんと笹川さん
「…良いの、私なんかで」
「もちろんだよ!」
笹川さんがおいでと言う風に手を振っている
沢田くんも笑って手を引いてくれて……
すぐに壊れてしまうかもしれないほんの小さな幸せが胸に染みて涙が出そうになった…