*イナゴたちが円堂監督に対して罰ゲーム実行してるだけシリーズ
罰ゲーム実行者:浜野海士
罰ゲーム内容:膝枕
膝枕ってしてもらうほう?それともされるほう?ん、どっちでもいい?じゃぁ、膝枕してもらう方向で。だって膝枕するほうなんて足が痺れて疲れるだけじゃん。
そんじゃ行ってきますか。
「円堂監督ー」
ちょうどベンチに座って今日の練習メニューについて考えている監督のもとへと声をかけながらかけよる。
「ん?どうした浜野」
「んーと、膝枕してもらえませんか?」
直球すぎんだろと遠くで倉間の声が聞こえた。だって結局膝枕してもらわなきゃいけないんだからこう言ったほうが早くね?それに変な頼み方するよりこっちのほうが分かりやすいし。
「なんだ眠いのか?」
「まぁ、そんなとこっす」
そんな曖昧な返事をする俺に深く追求することもなく円堂監督はちょっと考えた後によしと一人頷いた。
「部活が始まるまでの間だけな」
自分の膝をぽんぽんとたたき、円堂監督が俺の腕をぐいっと引っ張った。
「わっ」
「ほらほら、寝る時間がなくなるぞ」
その手に引かれて言われるがまま俺もベンチの上へ。とりあえず失礼しまーすと一声かけてから円堂監督の膝の上に頭を乗せてみる。かたいんだろうなと思ってたけど円堂監督の膝枕は思いのほかやわらかかった。それに太陽の光を浴びた洗濯物のいい匂いがする。
これならマジで寝れそうかもなんて考えていたら円堂監督が俺の頭を撫でた。それはまるで小さい子供を寝付かせるような手つきで、俺はそんなに子供じゃないと思ったけど円堂監督から見れば俺も充分子供かと一人納得した。
一定のリズムで頭を撫でられるのがすげー気持ちよくて別に眠くもなかったのに本当にうとうとしてきてきた。部活が始まったら起こしてくれるって言ってたし、ちょっとくらい寝てもいいかと俺が意識を飛ばす寸前に小さな声でおやすみと円堂監督が呟いた気がした。
(あいつ本当に寝てないか?)
(完全に寝てますね)