行動で示す



今日はグラウンドの整備で部活なし。
帰ろうと思って昇降口にいると、英二先輩と大石先輩に出会った。


「うにゃー、可愛いにゃあ」
「ほんと、可愛いですね」


暇なら一緒に行こう!と言われてついてきたのがペットショップ。
英二先輩がオウムの餌を買うついでに、子猫、子犬が展示されているコーナーを見て歩く。


「こっちの犬も可愛いな。キャバリアか」
「キャバリアって名前長いんですよね。えっと、『キャバリア・キングチャールズ・スパニエル』でしたっけ」
「へぇ、何か立派だなぁ」


クリッとした目で私を見つめるキャバリアは…可愛い。
カリカリとガラスを引っ掻いて…私と一緒に帰るかい…?


「ぶー、猫も可愛いよ」
「はい、もちろん!あ、ヒマラヤンですよ〜、越前くん家のカルピンと同じです」


猫の展示の前で、放っておかれたせいか少し不機嫌になっていた英二先輩の隣に並ぶ。
目の前には、ちょうどヒマラヤンの子猫。


「うわ、カルピンのちっちゃい版かぁ〜」
「へぇ、可愛いもんだな」
「ちょっとちょっと〜!大石入ってこないでよ〜」
「…何なんだよ、さっきから英二は。」


グイッと私を抱き寄せる英二先輩と、困ったように眉をひそめる大石先輩。
私は後ろにいる英二先輩を見上げた。
英二先輩は…やっぱり不機嫌そうな顔。


「…英二先輩?」


何かを悟ったように、大石先輩はため息をついた。
英二先輩はギュッと、腕に力を込めた。

…それが、いつものスキンシップと何と無く違うような気がして、私は今さら恥ずかしくなった。


「反応が過剰だぞ、英二」
「うるさーい!」
「もう、何なんですか、英二先輩」
「にゃんでもにゃい!」


この時、英二先輩が何を考えていたかなんて、私は知るよしもなくて…。


ただ、いつまでも離してくれない英二先輩にドキドキしていただけだった。





(相方、動物にさえ嫉妬。)



- fin -

…あれ、取り合ってない←
多分主人公はマネとかです。
…青学書かないから主人公が定まらない…←




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