「やっぱりそうか。俺で良かったら教えてあげるよ」 「本当!?」 「ああ、任せてくれ」 なまえと幸村は混雑する大型プールを避けて、人の少ないプールにやって来た。 水深が浅いため、これなら足がつかなくて溺れてしまう心配もない。 「まずは簡単な平泳ぎからにしようか」 「うん」 幸村が水に入り、縁に手で掴まって水面に横になっているなまえの足を支える。 「基本は真っ直ぐ伸ばした状態なんだ。ここから、こうして脚で水を蹴って」 「こう?」 「そう、上手だよ」 段々コツが分かってきた。 「今度は手の動きもつけてみよう」 まずは幸村がなまえの手を持って動かしてみせ、次に水の中で実際に足の動きと合わせて試してみる。 すいーっと、自然に泳げたのでなまえは嬉しくなった。 「出来た!」 「ああ、上手だったよ」 幸村がなまえの身体を支えてくれる。 「コツさえ掴めば上手くいくものだからね。今までは教え方に問題があったのかもしれないな。この調子なら何も問題なく泳げるはずだよ」 「ありがとう、幸村くん!」 「どういたしまして。さあ、次はどこに行こうか」 ウォータースライダーに行く 回るプールに行く |