なまえは波のあるプールへとやって来た。

「わあ、凄い!本当に海みたい!」

波打ち際に立って、押し寄せる水に感動していると、奥のほうにサーフィンコーナーがあるのが見えた。
日焼けした男性達が物凄い長さの列をなしているのを見て、アレは無理だなとなまえは判断した。

「泳ごうか」

「うん!」

なまえは赤司に手を取られて水の中に入った。
海と違うのは、これが海水ではないということだ。

「あの海賊船の所まで行ってみないか?」

「うん、いいよ」

奥の壁には海賊船を模した建造物があり、波はそちら側から押し寄せてくるようになっている。

「う、わっ」

ざぶん、と大きな波に身体が浮き上がり、思わず流されそうになる。
赤司が手に引いて引き戻してくれた。

最初はびっくりしたが、大きな波に乗るのは楽しい。
なまえは何度もビッグウェーブを乗り越えながら海賊船の所まで到着した。
丁度サイドに階段があったので、一旦そこから上がって休憩する。
水から上がると身体が重く感じた。

「結構疲れるね」

「波に逆らって泳いだからね。少し休憩しよう」

全く疲れた様子がない赤司が指差したのはジャグジーだった。
丁度良い事に誰もいない。

「わあ…あったかい…気持ちいいね」

「ああ」

二人は温かいジャグジーに入って疲れた身体を癒した。
バブルが丁度良い具合に揉み解すように身体を刺激してくれる。

「あたたまったらウォータースライダーに行こうか」

「賛成!」


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