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日本人だから実際の年齢よりも幼く見えるのか、年下に間違えられることが多い。
とっくに成人しているのに、十代の少女と間違われた時はさすがに閉口した。
若く見える自慢とかでは決してなく、そんなに子供っぽく見えるのかというショックのほうが大きくて。

「それは仕方ありませんね。あなたは可愛らしい人ですから」

「もう、シロウさん!私、本気で悩んでるんですよ!」

「ふふ、すみません」

可笑しそうに笑っているけれど、そういうシロウさんだって他人事ではないはずだ。

シロウさん、天草四郎時貞は、17歳で亡くなり英霊となったから、見た目はその時のままである。
受肉した後で鍛えあげられた立派な肉体はカルデアのサーヴァントとなってからも変わっていないが。
しかし、それは脱いでみないとわからないことだ。
普段の神父服姿からは想像もつかない中身であることは間違いない。

「シロウさんは見かけは少年みたいだから、シロウさんに抱かれていると、何だかいけないことをしているような気分になります」

「俺に抱かれながらいつもそんなことを考えていたのか」

「そ、それ、だめ!」

「どうして?」

行為の最中に本来の口調に戻ることはあるが、こうしてわざとやるのは意地悪をする時と決まっている。
その証拠に、シロウさんは悪い事を思いついたと言わんばかりの笑みを浮かべて私の頬を優しく撫でた。

「色事もろくに知らぬ朴念仁をここまで陥落させた責任はとって貰いますよ、なまえさん」

シロウさんの瞳が欲を湛えて輝いている。

その目を見て、私はもう彼から決して逃れられないことを悟った。


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