※もしもあの人が幼なじみだったら 「おい、ナナミ。こいつは誰だ」 いつものように勉強の準備をしていたら、家庭教師のリヴァイ先生が棚の上に飾ってある写真立てを指差して言った。 何故か写真を超睨んでいる。 写真に穴があきそうな鋭さにビビっていると、先生はもう一度質問を繰り返した。 「お前の隣に写っている奴だ」 「あ、それは幼なじみの征くん…赤司征十郎くんです」 「随分親しそうだが」 「それは幼なじみですから」 「近くに住んでるのか」 「いえ、今は京都の高校に通っています」 「連絡は取り合ってるんだろうな」 「征くんが几帳面な性格なので、定期的に連絡を取るようにしています」 征くんは離れてから心配性になった気がする。 「目が届かないから心配だと言って、毎日朝起きた時とお昼に確認のメール、眠る前にもお休みメールが来たりして、」 「…チッ」 「なんで舌打ち!?」 先生は軽く人が殺せそうな視線を写真から私へと移すと、唸るように言った。 「思わぬ伏兵がいたとはな。まあいい、敵は手強いほうが攻略し甲斐がある」 「は…はあ?」 「そう言えば、先生と征くん声がよく似てます。最初びっくりしました」 「ふん…中身は違うだろうが」 「はい、全然違います」 「とにかくまず服を脱げ。話はそれからだ。たっぷりイイことを教えてやる」 「脱がないし脱がせません!ちゃんと勉強教えて下さい先生!」 「チッ…慣れてきやがったな」 征くん、私頑張ってるよ! |