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「なまえ!!!」

「ルルーシュ? どうしたの?」

リビングに駆け込んだルルーシュは、驚いているなまえの両肩をガシッと掴んだ。

「お前…まさか、俺以外の男と付き合っていなかっただろうな!?」

「え?」

「俺は…俺は……『ルルーシュのお嫁さんになる』というお前の言葉を信じて、お前に操を立ててきたというのに…!!」

「ちょ、ちょっと、落ち着いて…」

「俺の知らないところでお前を他の誰かに奪われていたかもしれないんだぞ! 落ち着いていられるものか!」

なまえをギュッと抱きしめながらルルーシュが叫ぶ。
なまえは困ったように微笑むと、小刻みに震えている自分よりも広い背中を、よしよしと擦ってやった。

「ルルーシュ…あのね、記憶がないから覚えてないけど、でも、私はたぶん誰ともそんな風にはなってなかったと思う。ルルーシュと約束していたなら、その約束を守っていたはずだから。それに…その…ちゃんと、ルルーシュが初めてだったでしょう?」

「…なまえ…」

「ね。だから安心して」

「そう…だな……すまない。お前を疑うなんて、どうかしていた」

硬く抱き締めあう二人。
そして、ずっとその場にいて静かに様子を伺っていた者達も二人。
空気の読めるメイドは、ルルーシュが気付かない内に、ナナリーの車椅子を押して音もなくリビングを出ていった。



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