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「あ、今日はお赤飯なんですね」

昼食の席にやってきたなまえが、真っ先に気付いて声を上げる。
ある意味予想通りの展開だ。

そして、椅子に座る際、なまえが僅かに痛みに堪えるような顔をしたのも、咲世子の予想通りだった。

「はい。お口にあうと良いのですが」

「咲世子さんの料理は美味しいから心配いらないだろう」

一緒にダイニングに入ってきたルルーシュが、気遣わしげな眼差しをなまえに向け、同じように椅子に腰を降ろす。

「お赤飯は確かお祝いの時に炊くんですよね。今日は何かあったんですか?」

「はい、ナナリー様。今日はルルーシュ様となまえ様に、とてもおめでたい事がございましたので、そのお祝いです」

「お兄様とお姉様に?」

「はい」

咲世子はにこやかに言って二人のほうを見た。
ルルーシュは必死で平静を装おうとしてはいるが顔が真っ赤だ。
なまえに至っては、耳まで赤く染めて俯いてしまっている。
これも予想通りの反応だった。

「お兄様、おめでたい事ってなんですか? 私にもお祝いさせて下さい」

「いや……それは、その……」

妹の無邪気な質問に可哀想なほど狼狽えるルルーシュと、今にも頭から湯気を出しそうな状態でふるふると身体を震わせているなまえ。
勿論、説明出来るはずがなかった。



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