戦国戦隊バサレンジャーは日ノ本と民を守る正義の味方だ。
彼らは今日も何処かで悪の秘密結社と戦っている。



「政宗様、大変です!」

ある日の午後、バサレンジャーの秘密基地に片倉小十郎が飛び込んできた。
彼は日課の畑仕事の帰りであるらしく、土で汚れた作務衣姿で頭には手拭いを巻いている。
厳めしい顔付きはいつもの事だが、今はそこへ緊迫感が加わっていた。

「第六天魔王の手下に幼稚園のバスがバスジャックされたそうです!山のほうへ向かって行くのを目撃した手の者から連絡がありました」

「なんと!」

その報告に真っ先に反応したのは真田幸村だった。

「チッ、またあいつらかよ。やる事がCoolじゃねぇな」

「日ノ本の未来を担う幼子を狙うとは卑劣な…!」

クールに怒りをたぎらせる政宗の横で、元就が拳を握りしめて怒りに震える。
元親と慶次は「毛利の奴、意外と子供好きだよな」と変な感心をしていた。

「お館様ッ!」

振り返って指示を仰いだ幸村に、司令官である武田信玄は「うむ」と重々しく頷いた。
巨大な斧を持った太い腕をバッと差しのべて司令を下す。

「戦国戦隊バサレンジャー、出陣せよ!!」


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