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朝。
知らない部屋で目覚めた天音は顔面蒼白になって昨夜の記憶を探った。

「昨日は……そうだ、新年会で、みんなで飲んで……それから…………」

それから、の後が全く記憶にない。

政宗と慶次と元親が飲み比べをしていたのは覚えているし、それを小十郎がいさめていたのも覚えている。
参加しようとした幸村を佐助が必死に止めていたことも覚えている。
他の皆の様子も覚えている。
でも、その後どうやって新年会の会場から帰ったのか全く記憶にない。

ちゃんとセーブしつつ飲んでいたので飲み過ぎたわけではないはずだ。
その証拠に、記憶は飛んでいてもそれほど酷い二日酔いの症状は出ていない。
考えられるのはアルコール度数が強いものを飲んでしまったという可能性だった。
途中から記憶がないので確証はないけれど。

(か、考えるな、感じろ!)

パニックに陥りかける脳みそを必死に落ち着かせる。
意識して見回してみても、やはり見覚えのない部屋だった。
たぶん寝室なのだろう。
今自分が寝ているベッドと最低限の家具しかないシンプルな部屋だ。
断言は出来ないが男性の部屋のような気がして仕方がない。しかも恐ろしいことに、天音は下着しか身に付けていなかった。
その辺に脱ぎ捨てられていないかとベッドの周りを見てみたが、見つからない。



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